外陣欄間の木地補修及び極彩色の作業記録。(取り掛かってすでに一ヶ月以上経ってますが…)
浄土真宗寺院の欄間彫刻は、総金箔仕上げが多いですが、この長栄寺の外陣欄間は極彩色が施されており (珍しい)、しかも一枚彫りという立派なもので、かねてより改修検討はありましたが、今回420年記念事業のタイミングで外陣欄間改修に取り掛かることになりました。
外陣欄間は全体で五枚ありますが、予算・作業日程の都合で、中央三枚を改修することに。
向かって、左・中央・右、の順。
下から見上げただけではよくわかりませんでしたが、足場を組み間近で見ると虫食いが全体に及んでいるようで、持ち上げた時の重量の軽さからしてスカスカになっているのではないかと思えたのでした。
欄間を降ろした外陣の様子。一枚当たり一間幅です。
現在、作業は虫食い穴からの樹脂注入による内部強化、彫刻欠損部補修を行なっています。
古い彩色を落とす作業段階にて、この欄間が過去に彩色補修が行われている痕跡がありました。次回から各欄間にわけて写真をまとめていきたいと思います。